「地域のお店」デザイン表彰は、見た目の良さだけではなく、お客様との関係づくりや地域貢献など、広い意味でのデザインという観点から、魅力と個性にあふれた個店を表彰する制度です。受賞店は、登録店中でも特にハイレベルなお店です。サイトを見るだけでなく、ぜひ実際にお店に行ってその良さを体感してください!
お店の名前は、「Real Food Story」の略。「食べ物のストーリーを伝える」をコンセプトに、契約農家が無農薬・無化学肥料で栽培したこだわりの野菜を販売しています。店内には、店主の小松浩二(こまつ こうじ)さん自らが生産者の所に足を運んで仕入れた様々な野菜が所狭しと並び、美味しい食べ方など、スタッフと会話をしながら商品を選んでいると時間を忘れてしまいます。
小松さんは、30代の若さで「沼津あげつち商店街」の理事長を務め、沼津市内のイベント実施にも積極的に関わるなど、まちづくりのキーパーソンとして活躍。同店と小松さんはまちを動かす店・人材として、地域に欠かせない存在となっています。
住所 | 〒410-0802 静岡県沼津市上土町72-5 |
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TEL | 055-963-4556 |
営業時間 | 11:30~18:00 |
定休日 | 日 月 祝日 |
栃の実等、地元で取れた食材を使ったスイーツを製造販売するお店です。以前は林業で栄えた水窪エリアの人口は、ピークの10,000人以上から現在では約2,100人にまで減少し、少子高齢化が進展。そのような中、小松屋製菓は伝統を大事にしながらも、お客様や地域のため、果敢に新たな取組を行っています。
リニューアルされたお店には、以前からあった駄菓子コーナーを残すとともにイートインコーナーを新たに設置。子供達の居場所やお客様同士の交流の場として、地域にとって貴重な存在となっています。
また、店主の小松裕勤(こまつ ひろのり)さんは、移住・定住の促進にも注力。まちに人を呼びこむための取組を行い、エリアの活性化にも貢献しています。
審査員からのコメント
通行人や来客数が限られている環境で、デザイナーを入れて店舗をリニューアルする勇気が素晴らしい。デザイン性の高いお店の存在は、まちを元気にすると思います。駄菓子コーナーやイートインコーナーなど、子供からお年寄りまで居心地の良い空間ができており、まちの人の憩いの場となっていることも評価しました。移住・定住の促進や在来農産物の活用なども精力的に行っていることで、小松屋製菓は地域になくてはならない存在となっています。
住所 | 〒431-4101 静岡県浜松市天竜区水窪町奥領家3263-4 |
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TEL | 053-987-0203 |
営業時間 | 8:30~18:30 |
定休日 | 木曜日 |
家具を自社でデザインし、製造販売している家具店です。店主の太田浩史(おおた ひろし)さん自らがデザインした店舗は、照明や壁紙と合わせて家具を配置したり、お客様の入店時には靴を脱いでいただくなど、家具を使った生活のイメージを膨らませてもらうための細やかな配慮がなされています。最初の接客から納品までを可能な限り同じスタッフが担当し、お客様に徹底的に寄り添うという考え方も魅力。
また、同店は、経験のある家具職人を大事にしながら、若手の育成による技術の伝承や、時代・お客様のニーズに合った商品開発にも余念がありません。人や生活を大事にする姿勢は、「Life is 家具」というお店のコンセプトそのものです。
審査員からのコメント
店内の家具を選びやすい環境に整えるなど、生活者目線のあたたかい空間が、太田さんやスタッフの方の人柄の良さを表しているようです。隣の作業場と店舗の繋がりを意識し、製造現場を見せることによって、お客様の満足度が更にアップすると思います。 代替わりを機に、婚礼家具の製造からリビング家具等の小売へ転換するというのは大変な勇気だったと思いますが、継業のモデルケースとして、若き店主さんのこれからに期待しています。
住所 | 〒422-8076 静岡県静岡市駿河区八幡3丁目14-28 |
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TEL | 054-282-5500 |
営業時間 | 10:30~17:00 |
定休日 | 祝日 |
伝統製法の「手火山造り」にこだわり、鰹節を製造販売しているお店です。以前は卸と通信販売を行っていましたが、丹精込めて作った鰹節をお客様に直接届けたいとの思いから、直売店をオープンしました。
お店の外には鯉のぼりならぬ「鰹のぼり」がはためき、お客様をお出迎え。店内外に鰹節の良い香りがただよっているのは、工場が併設され、毎日鰹節を削って袋詰めしているからです。鰹節の品質は、品評会で農林水産大臣賞を受賞するなど折り紙付きです。
同店は、工場見学を積極的に受け入れ、食育活動としてだし教室も開催。鰹節や、鰹のまち焼津の魅力を多くの人に発信しています。
審査員からのコメント
店舗と工場の併設というのが面白いと思います。工場も見せていただきましたが、真面目に伝統製法を守り続けている姿勢に感動しました。今後は、店舗と工場を併せた見せ方を工夫することで、よりお店や商品の魅力が伝わりやすくなり、焼津らしいお店としてのアピール力が高まると思います。和食文化の継承や食育についても、同店の果たす役割は大きいと感じます。現在の取組を、更に発展させてくれることを望みます。
住所 | 〒425-0031 静岡県焼津市小川新町5丁目4-9 |
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TEL | 054-628-3677 |
営業時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | 土日祝日 |
伊豆関連の書籍や自店の出版物など、オリジナルの品揃えが自慢の書店です。 同店の最大の特徴は、ただ本を売るだけでなく、「旅の図書館」と名づけられたスペースがあること。「旅の図書館」には、店主の長倉一正(ながくら かずまさ)さんのお爺様が収集した資料や、長倉さん自身が復刻した貴重な郷土資料が並び、本好き・歴史好きにはたまらない空間となっています。
また、長倉さんは、地元の人にもっと地域を知ってもらい、愛着を持ってもらいたいとの思いから、伊豆をテーマにしたセミナーやワークショップを多数開催。同店は修善寺駅前という立地から、観光客への情報発信基地としての役割も果たし、伊豆の魅力を広くアピールしています。
審査員からのコメント
まちの本屋さんが姿を消していく中、こだわりの選書や「旅の図書館」という独自の取組で頑張っている点を高く評価しました。修善寺・伊豆の文学や歴史のファンを増やす「旅の図書館」のような取組は、間接的な販売促進の手法として、他店にも大いに参考になるのではないかと思います。貴重な資料や本の保存・公開、セミナーやワークショップの開催など、地域の「知」を上げる存在として、同店のこれからに期待します。
住所 | 〒410-2407 静岡県伊豆市柏久保552-4 |
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TEL | 0558-72-0713 |
営業時間 | 9:00〜18:00 |
定休日 | 元日 |